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「負担付贈与」について

更新日:

レディオモモ「まかせて相続」(令和2年1月16日)」に出演しました。

負担付贈与について ラジオ出演内容

レディオモモ

お話しをお伺いするのは、相続のことならなんでもおまかせ。
税理士法人タカハシパートナーズ岡山オフィスの仲村(なかむら)要(かなめ)さんです。宜しくお願いします。
さて、今日はどんなお話しでしょうか。

仲村要

おはようございます。
今日は、よく相談がある「負担付贈与」についてお話しをしたいと思います。

レディオモモ

負担付贈与とは、ただの贈与と違うのでしょうか。

仲村要

普通の贈与は財産をタダであげたり、もらったりすることですが、負担付贈与は、普通の贈与のように財産が移転するのですが、財産をもらう方が何か一定のことをしなければならない贈与のことで、何か一定のことをする義務を負うので、負担付贈与と呼んでいます。

レディオモモ

具体的には、どのようなことを負担するのでしょうか。

仲村要

はい。例えば「親の介護をすることを条件とする」とか、「この先10年間タダで住ませてもらう」とか、「借金を肩代わりする」など色々とあります。

レディオモモ

この場合、贈与税の計算はどのようになるのでしようか。

仲村要

ありがとうございます。その疑問が今日のテーマです。
例えば、父から土地の贈与を受ける代わりに、父の借金を肩代わりするとしましょう。
財産をもらう方は、借金を負担するので負担付贈与となります。
価格設定は、土地の時価は1000万円。土地を路線価で評価すると800万円。借金は600万円とします。

レディオモモ

普通の贈与でしたら、路線価で評価した800万円で贈与税を計算するんですよね。

仲村要

はい。普通の贈与でしたら、土地をもらった方は800万円もらった計算となります。その年にもらったものがこれだけでしたら、贈与税は117万円となります。

レディオモモ

負担付贈与の場合、贈与税はどのように計算するのでしょうか。

仲村要

負担付贈与の計算をする際は、国税庁から公表された負担付贈与の通達があります。それによると、負担付贈与の場合、もらった土地の価額は、贈与時の通常の取引価額で評価します。

今回の設例に当てはめると、土地の評価は路線価の800万円ではなく、時価の1000万円で評価することになるんです。

レディオモモ

そうなんですね。そうすると、負担する借金はどのような扱いとなるのでしょうか。

仲村要

借金は単純に土地の評価額から差し引きます。つまり負担付贈与の場合、もらった方の価額は1000万円から600万円引いた400万円となり、そうすると贈与税は約34万となります。
負担する借金を控除するため、贈与税額は少なくなりますが、借金600万円を負担することになりますから、もらった方は合計約634万円支払うことになります。

レディオモモ

なるほど。そのような計算となるのですね。
負担付贈与の場合、他に気をつけないといけない点はありますか。

仲村要

負担付贈与の場合、普通の贈与と違って、土地をあげた方に課税関係が発生する場合があります。

レディオモモ

土地をもらった方ではなく、あげた方にも税金がかかるんですか。

仲村要

はい。負担付贈与の場合、贈与した側のお父さんは借金の金額600万円で土地を売却した扱いとなります。
土地の売却なので所得税の分離課税の譲渡所得となり、所得税がかかるかどうかの検討が必要になります。

レディオモモ

なるほど。それでは、譲渡所得の計算はどのようになるのでしょうか。

仲村要

譲渡所得の計算は簡単に言うと、むかし買った価額から値上がりしていれば、値上がり部分に課税され、値下がりしていれば税金はかかりません。

今回の設例では、土地を600万円で売却した扱いとはなります。
むかし、この土地を600万円以上で購入されていれば、所得税はかかりませんが、600万円未満の例えば、400万円で購入していたのであれば、値上がり部分の200万円が課税対象です。

レディオモモ

負担付贈与の場合、注意しないといけない点が多いですね。

仲村要

はい。今日は時価を1000万円と設定してお話ししましたが、実務では容易に算定できません。悩まれたら、早めに専門家への相談をお勧めします。

レディオモモ

今日は、税理士法人タカハシパートナーズ岡山オフィスの仲村(なかむら)要(かなめ)さんにお越しいただきました。ありがとうございました。

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